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よるのしじま

ニートの季節

或るニートの朝



今朝はいつもの通り眠剤をゴクゴクしたんだけど、理性は飛んで興奮作用も相まって寝る気にならなかった。

 

だからまず、朦朧とした頭で外に出た。

まだあたりは群青色で…空には錐で穿った様な星々。夜は崩れていなかった。

そこに安心して、公園へ向かった。

小さい頃はよく遊んでいた。

崖の上に在って、夜明け前のまばらな街明かりが良く見渡せた。

ニートになるまで、こんな時間に此処へ来る事は無かった。

こんないい景色なのに…勿体無かったな。そんな暇も、余裕も無かったか…ごめんな。

まあ、今は…こんな時間じゃないと外に出られなくなったんだけどな。

 

ブランコに腰掛けて、煙草を取り出す。

夜気に吐き出された煙を眺めて、煙草は意外と詩的だなと思った。

なんだかむしゃくしゃしたから、足元に灰を零して、まだ赤く燃えるそれを滲んだ街明かりへとぶん投げた。赤の軌跡が東雲に融けて、暗がりへと消えた。

 

まだ薬が残っていた様で、気づいたら朝露に濡れた雑草の上に寝っ転がっていた。

見遣れば無数の星。綺麗だけれど、数時間もすれば皆居なくなるんだと思ったら、余計特別な物にみえた。

 

一旦家に帰り、未だ抜けない薬の興奮作用を利用してやろうとコンビニへ自転車を走らせた。

僻地に住んでいるから20分くらい掛かってしまう。

引きこもりの筋肉があげる悲鳴も、薬の酩酊で誤魔化しつつ、ペダルを踏んだ。

途中、橋の上で停まる。ここは朝焼けがよく見える。

そういえば通信制に移ると決めた朝も、コンビニ帰り、ここから朝日を見ていた。

 

そしてセブンイレブンへと急ぎ、いつもの食料と、最近口内炎がひどいのでサラダを買った。

効いてくれよ…ビタミンB…

レタスにBって含まれてたっけ…?

まあいいや…

 

そして帰宅。これまた眠剤が増進してくれる食欲を利用して、カップ麺を啜り、サラダを食べる。

噛むたびに口内炎が痛かった。

 

食後に紅茶を淹れた。そのうちカモミールの方も買い足そう。

 

断熱タンブラーの底の方に、沈んだ砂糖。

最後の一口は、とても甘かった。

 

いつも…今日の様に朝を迎えられて

いつも…紅茶の甘さを楽しむ余裕があるならば

少しはこの生活も幸せになるのだろうか

 

 

結局は、気の持ちよう。

 

今日はカウンセリングの日だ…

そろそろお休みなさい('A`)

 

 


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